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根の治療の成功率を上げる「ラバーダム」(院長宮澤)

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  • 投稿日:2019.10.21
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こんにちは、院長の宮澤です。
今回は歯の根の治療に必ず必要なアイテム、「ラバーダム」を紹介致します。


当院では歯の根の治療や被せものの装着時に「ラバーダム」を使っております。このコラムは、歯の根の治療の際にラバーダムを使用する意味や効果をご理解いただくために書かせていただきました。

根の病気(根尖性歯周炎)の原因は細菌感染であることは1965年のKakehashiの文献により発表されています。そして、その細菌が生息しているのはご自身の唾液なのです。つまり、根管治療中の唾液による感染は将来的に根尖性歯周炎を引き起こす原因となります。「ラバーダム」はこうした唾液による感染を妨ぐのに効果的であり、これに変わる器具機材は現時点ではありません。

ラバーダムを装着しなくても、根管内の細菌数が閾値(ある一定数)以下になることによって症状は一時的に改善することも多くあります。これは私も保険の治療を行っていた際にラバーダムを使用せず、簡易防湿(綿のみで唾液を避けるやり方)で根管治療を行っていた経験からすべての症例で症状が良くならないというわけでもないことは経験済みです。しかしながら、細菌は時間が経つにつれ増殖を繰り返し、根管内で再度閾値(ある一定数)以上になることで根尖性歯周炎を再発させます。

「その時にまた治療すればいいのでは」と思う方も多いかもしれませんが、数年おきにその都度治療して削られる歯は戻ってこないのです。治療を繰り返すことで薄くなった歯は物理的な強度が低下し、歯根破折(歯の根っこが縦に割れてしまうこと。多くの場合抜歯となります)を起こすリスクは治療するたびに高まっていってしまいます。こうした破折リスクを下げるためにも、再発率の低い治療を行うことが重要です。

「ラバーダム」は再発率を下げるために非常に有効な機材であり、根管治療の技術や知識、経験とは違い非常に簡単に行えるものでもあります。
 下の動画は私が所属しているPESCJのページにラバーダムについてわかりやすく説明されているものです。さほど長いものでもないので是非ご覧になってください。


 

 


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