【症例】大きくなりすぎた根尖性歯周炎を2回の根管治療で治癒へ
- 投稿日:2022.08.28
- カテゴリー:再根管治療
治療概要
治療内容 | 再根管治療 | 期間 | 1ヶ月 |
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治療回数 | 2回(カウンセリン、経過観察を除く) | 費用 | 132,000円(税込) |
治療前の状態・主訴
下顎のオトガイ部位が腫れ上がり、耐え難い痛みを訴えて来院された患者様です。
他院にて1ヶ月前に下顎の前歯2本を歯髄壊死により初回根管治療(1回目の根管治療)を終了したばかりの患者様でした。前医では抜歯を勧められ、痛みもあったが歯を残したい思いが強かったことと、いきなり2本の抜歯に納得することができず当院に来院されました。
来院時には下顎は大きく腫れ、初診時のレントゲン写真(右側写真)ではレントゲンフィルムに収まりきらないほど病変が増大しており、確認のために撮影したC T画像(左側写真)では隣在歯(隣の歯)にまで及ぶ病変が骨を溶かしているのが確認できました。
初診時の検査では歯根破折の所見は確認できず、根管治療ならび予後不良時には歯根端切除術を行うことでマネージメントできると判断し治療を開始しました。
治療詳細
通法通りにコンセプトに沿った精密根管治療を行い、2回目の治療時には腫脹もなくなり、精密根管治療は2回で終了しました。
治療後の様子
3ヶ月後の経過では歯肉の腫脹、痛みは確認できず、レントゲンでも病変の縮小が確認できたことから1年間隔で経過観察をおこなっております。
術後1年経過し、根尖性歯周炎は治癒傾向を示していることから再度1年後に経過観察を行う予定です。
主な副作用・リスク
・治療計画は口腔内、歯牙の状況により変更する場合があります。
・根管治療終了後、予後不良が確認された場合は、歯根端切除術をできるだけすみやかに開始する必要があります。
・当院の補綴処置の保証は5年間ですが、3ヶ月〜6ヶ月の定期的なメインテナンス、定期検診に来院されていない場合は、適用されません。
病変が大きいことだけでは、抜歯の理由にはなりません
本症例の患者様のように、初回根管治療にも関わらず、根管治療の失敗により抜歯をも覚悟することになる方は珍しくありません。しかしながら、今回のように適切な治療を行うことで治癒に導ける症例は数多くあります。また、病変の大きさは治癒期間に差が生じるものの、精密根管治療の成功率(根尖性歯周炎の治癒率)に影響することはありません。
「病気が大きいから」「根っこの先端の形態が難しいから」などといった理由で抜歯を薦められた方も、今回の症例のようにご自身の歯を残すことは可能です。
目白マリア歯科の精密根管治療カウンセリングでは患者様一人ひとりの状況をしっかりと把握し、それぞれの患者様に適切な治療をご提案させて頂きます。
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宮澤 仁Miyazawa Jin院長紹介ページはこちら
専門分野
- ・根管治療
所属
- ・アメリカ歯内療法学会
- ・日本歯内療法学会
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